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【愛知】B29の尾翼も展示 大府・歴史民俗資料館、戦争語り継ぐ会が催し

ジャンル・エリア : 展示 | 愛知 | 歴史  2021年08月13日

名古屋市で発掘されたB29の機体の一部

名古屋市で発掘されたB29の機体の一部

 大府市を拠点に、戦争について語り伝える「戦争体験を語り継ぐ有志の会」が13日から、市歴史民俗資料館で戦争に関する展示や「話し合う会」を開催する。米軍爆撃機「B29」の機体の一部や、戦時中の武器や道具などを展示。当時の暮らしが分かる写真資料も掲示する。15日まで。

 同会事務局の小松文五さん(74)が「今回の目玉展示」と語るのは、B29の機体の一部で、残骸となった水平尾翼部分。2013年に名古屋市の見晴台遺跡で発掘された。同所には戦時中、旧日本軍の高射砲陣地「笠寺陣地」があり、尾翼は1945年3月に撃墜された機体の一部とみられる。発掘後は近くの見晴台考古資料館で展示されており、同館から持ち出されるのは初。

 他にも、大府市歴史民俗資料館が所蔵してきた旧日本軍の防毒マスクや三八式歩兵銃の小銃弾、背嚢(はいのう)など30点を展示した。会期中は、家庭に眠っている戦争関連品の鑑定も行う。小松さんは「戦争ほど後の世に正しく伝わらないことはない。これら展示品が『何のためにどう使われたか』を知ってもらった上で、皆さんが平和について考えてくれたら」と呼びかけた。

展示されている千人針。「死線を越える」との願いを込め、五銭が縫い付けられている=いずれも大府市歴史民俗資料館で

展示されている千人針。「死線を越える」との願いを込め、五銭が縫い付けられている=いずれも大府市歴史民俗資料館で

 13日は午前11時~午後5時、14、15日は午前10時~午後4時まで。最終日の15日には沖縄戦などを取り上げた「ビデオ視聴会」(午後1~2時)、戦争体験記を読んで語り合う「『語り継ぐ戦争体験 大府の戦争記録』を話し合う会」(午後2~4時)もある。 (高田みのり)