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【三重】シャインマスカットを新たな特産に 道の駅・おおだいが自農園栽培

ジャンル・エリア : 三重 | 果物 | 特産  2021年09月01日

道の駅で販売されるシャインマスカット=大台町の道の駅「奥伊勢おおだい」で

道の駅で販売されるシャインマスカット=大台町の道の駅「奥伊勢おおだい」で

 大台町佐原の道の駅「奥伊勢おおだい」は、町内の遊休農地で生産したシャインマスカットを9月中旬まで販売している。浜井幸太郎駅長(46)が2017年から試験栽培し、昨年から販売を始めた。浜井駅長は「町内では珍しいシャインマスカット栽培を広げ、道の駅から新たな特産品を発信したい」と意気込む。(奥村友基)

 道の駅は、16年から町内の遊休農地30アールを借り、「道の駅農園」として運営している。背景にあるのは、地元農家の後継者不足。道の駅に野菜を納入する農家は、年に数軒のペースで廃業しており、道の駅で売る野菜が減少していたため、従業員自らが野菜を作り、販売してきた。

 栽培は浜井駅長が「地元で生産していない農作物にも挑戦しよう」と提案。17年12月に苗を植え、ビニールハウスでの試験栽培を始めた。本やインターネットで栽培方法を独学し、木の支柱も手作りした。

 浜井駅長は、従業員1人と道の駅での仕事の合間に、花を摘み取ったり、種なしにするために房を薬剤につけたりしてきた。今年は、計230個の房が実り、熟したものから順次、道の駅で販売している。植え付けから3年たって市販できる品質の実をつけるようになり、浜井駅長は「順調に栽培できている」と胸を張る。

 浜井駅長によると、町内の畑ではサルやイノシシに農作物が荒らされる獣害が多いが、ビニールハウス内で栽培するシャインマスカットは獣害を受けにくい。また販売価格が高いため、土地あたりの収入が上がることが期待できるという。

 道の駅農園では今年、新たにシャインマスカットなど26本の苗を植えた。浜井駅長は「試験栽培で学んだノウハウを町内の農家にも伝え、大台の新しい名物にしたい」と展望を語る。シャインマスカットは1キロ当たり2500円で販売している。(問)道の駅奥伊勢おおだい=0598(84)1010