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【富山】万葉の故郷へ 悠久の旅 高岡の歴史館 全国12カ所 企画展で紹介

ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 歴史  2021年09月21日

全国の万葉故地を紹介している秋の特別企画展=高岡市万葉歴史館で

全国の万葉故地を紹介している秋の特別企画展=高岡市万葉歴史館で

 高岡市万葉歴史館は、秋の特別企画展「万葉のふるさと 憧れの万葉故地へ」を開いている。全国万葉故地サミットに参加している自治体を中心に奈良市や奈良県明日香村、宮城県多賀城市など万葉集にゆかりのある全国12カ所を万葉集の歌と合わせて紹介している。12月20日まで。10月には記念シンポジウムも開催する。 (武田寛史)

 明日香村の展示では、同村に記念館がある高岡市万葉歴史館名誉館長の犬養孝氏(故人)がたばこの箱で作った「万葉かるた」の複製品をはじめ、大伴家持(やかもち)の歌「もののふの 八十娘子(やそおとめ)らが 汲(く)みまがふ 寺井の上の 堅香子の花」を書いた犬養氏の書や、高岡市出身の原型師・米治一が作り、犬養氏が所持していたという家持像の銅板などを展示している。

 万葉集4516首の最後の歌として知られる「新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事(よごと)」が詠まれた因幡(鳥取市)、家持が68歳で没したとされる多賀城市など故地を旅する気分にさせてくれる内容。

 全国万葉故地サミットは2年に1度、開催しており、1回目は2016年に高岡市、2回目は18年に多賀城市でそれぞれ催した。3回目の20年は奈良市だったが、コロナ禍で中止した。

 市万葉歴史館の田中夏陽子(かよこ)主査研究員は「特別企画展で全国の万葉故地に住む人々の万葉愛、熱い思いを感じ取って」と話している。

 記念シンポジウムは10月3日午前10時から同館で。大宰府万葉会の松尾セイ子会長らパネリスト3人が「令和時代の万葉のふるさとを語る」と題して語る。事前申し込みで定員50人。(問)高岡市万葉歴史館0766(44)5511。

 開館時間は午前9時~午後6時。火曜休館。改修工事により22~25日は臨時休館。