ジャンル・エリア : 展示 | 福井 2021年09月24日
オランダの絵本作家ディック・ブルーナさん(1927~2017年)の作品を原画や制作資料とともに紹介する「ミッフィー展」が、福井市美術館で開かれている。11月7日まで。
展示作品約250点の目玉は、絵本6作の原画。1963(昭和38)年出版の初期作品の1つ「ゆきのひのうさこちゃん」は、雪景色にポスターカラーで描かれた手袋のオレンジ色が映える。ミッフィーが周りを驚かせるためにシーツをかぶる「うさこちゃんおばけになる」の制作メモからは、完成作とは違い、耳がシーツから飛び出した姿を描こうとしていたことが分かる。
着色の手法が手作業から色紙の組み合わせに変わっていく流れや、絵本に採用されなかった物語も展示。日本の作家との交流を振り返るコーナーでは、漫画家の故さくらももこさんが、オランダを訪れてブルーナさんに自作のイラストを贈った逸話が紹介されている。
ミッフィー展は、昨年ミッフィー誕生から65周年となったことを記念し、全国を巡回している。毎週月曜休館。当日券は一般1100円、高校、大学生800円、小中学生500円、未就学児無料。
(浅井貴司)