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【静岡】坪内逍遥の命日前に企画展 熱海市立図書館

ジャンル・エリア : 展示 | 静岡  2022年01月17日

初公開した「熱海ページェント事代主仮面絵」

初公開した「熱海ページェント事代主仮面絵」

 代表作「小説神髄」で知られる小説家で劇作家の坪内逍遥(1859~1935年)の命日(2月28日)を前に、熱海市立図書館で企画展「坪さんの書棚~坪内逍遥蔵書コレクション展~」が開かれている。初公開も含め約30点を展示している。2月27日まで。(山中正義)

 逍遥は晩年を熱海で過ごし、熱海市歌(当時は町歌)を作詞するなどした熱海ゆかりの文筆家。図書館は1915年11月10日、逍遥が寄贈した3000冊以上の蔵書などを基に、熱海尋常高等小学校内に町立図書館として誕生した。その後、旧市役所庁舎などへの移転を経て、同市上宿町の現在地に至った。逍遥は図書館のキャラクター「坪さん」のモチーフにもなっている。

 企画展では、逍遥が寄贈した「熱海ページェント事代主仮面絵」を初めて公開。熱海の歴史を題材に、逍遥が執筆した「熱海ページェント」の劇中で使う仮面の下絵を収録し、台本と一緒に展示している。町立図書館の設立に際し、運営の助言を記した逍遥自筆の覚書もある。

 図書の寄贈者名などを手書きで記録していた時代の資料目録「図書原簿」も初めて展示され、逍遥の名前が含まれていることが読み取れる。

 同館の担当者は「命日を前にもう一度、図書館の創立にも関わった逍遥のことを知ってもらえたら」と話す。最終日は午後3時まで。

坪内逍遥自筆の覚書

坪内逍遥自筆の覚書

坪内逍遥が寄贈した資料などを展示する企画展コーナー=いずれも熱海市立図書館で

坪内逍遥が寄贈した資料などを展示する企画展コーナー=いずれも熱海市立図書館で