ジャンル・エリア : オブジェ | 展示 | 温泉 | 甲信越 2022年01月18日
地域の厄払いへの願いを込めて、阿智村昼神温泉郷の旅館「石苔亭 いしだ」が制作している「ヤークー」が、今年も同旅館の能舞台にお目見えしている。冬に同温泉郷を守るとされる湯屋守様から派生して作られ、2020年から、1月以降に2000体のひな飾りとともに設置されている。能舞台での展示は4月3日まで。一般の見学も受け入れる。
ヤークーはわら製で、今年のデザインは、干支の「寅」にちなんでしま模様が描かれている。高さは約2.2メートル。「悪疫退散」などの願いが書かれ、より一層厄を食らうよう大きく口を開いている。同旅館元社長の逸見尚希さん(53)がデザインを手掛けた。昨年10月から制作し、約2カ月半かけ完成させた。
17日にはヤークーの降神式があった。同村阿智第三小学校3年生がオンラインを通じて参加。逸見さんから、ヤークーの制作時間やデザイン、昼神温泉郷の文化などを学んだ。
逸見さんは「コロナ禍になり3年目を迎える。女児の健やかな健康を願うひな飾りとともに、ヤークー様には南信州全体の健康を願いたい」と話した。一般の見学は午前10~午後2時まで。
ヤークーの名は、20年に当時の阿智第三小の6年生が提案した候補の中から、逸見さんらと交流のあるアニメーション作家宮崎駿さんが選定し名付けた。
(二神花帆)