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【岐阜】ティーカップから漫画まで!? 飛騨市美術館 県現代陶芸美術館の出張展

ジャンル・エリア : オブジェ | 展示 | 岐阜 | 芸術  2022年02月10日

茶わん、オブジェ、ティーカップなど、幅広い陶磁器作品が並ぶ会場

茶わん、オブジェ、ティーカップなど、幅広い陶磁器作品が並ぶ会場

 国内外から芸術性が高い近現代の陶芸作品を収集しており、現在は改修工事中の「県現代陶芸美術館(MoMCA)」(多治見市)による出張展が、飛騨市古川町の市美術館で開かれている。3月13日まで、入場無料。

 2002年に開館した県現代陶芸美術館は、人間国宝による作品をはじめ、作家が少量生産する実用的な器や、デザイン性、芸術性を追求した産業陶磁器など、2000件以上の作品を所蔵。昨年11月から今年9月上旬までは設備改修工事を実施中で、それに合わせて所蔵品の出張展を初めて企画した。21年度は飛騨市のほか、瑞浪市などでも催している。

 飛騨市美術館では「ティーカップ」「茶わん」「びっくりオブジェ」の3分野で、計19点を展示。形状や釉薬(ゆうやく)のひび割れが迫力を感じさせる茶わんや、瑠璃色に輝くマイセンのティーカップ、新進気鋭の若手作家の作品などが、多彩に並ぶ。ページを読めるほど精巧に漫画本を陶器で表現した作品など、従来の陶磁器のイメージに収まらない作品が、存在感を放つ。

陶器で精密につくられた漫画本のオブジェ=いずれも飛騨市美術館で

陶器で精密につくられた漫画本のオブジェ=いずれも飛騨市美術館で

 飛騨市古川町の会社員は「パンフレットになんで漫画があるのかと思っていたけど、陶磁器でできていて、すごいなと思った」と話した。

 県現代陶芸美術館の芝涼香学芸員は「大量に生産されて、すぐに読んで捨てられる漫画を、あえて焼き物にした作品には、作家のメッセージ性もあると思う」と解説。「出張展は、各地で展示の内容が違う。興味を持ったら、リニューアル後、2000件を超えるコレクションがある県現代陶芸美術館に、ぜひ、お越しください」と笑みをこぼした。

 午前9時~午後5時。月曜休館。(問)飛騨市美術館=0577(73)3288

 (吉本章紀)