ジャンル・エリア : まちおこし | 展示 | 岐阜 2022年03月09日
高山市丹生川町の飛騨大鍾乳洞に8日、古代の飛騨地域にいたと伝わる豪族・両面宿儺(すくな)を紹介する「両面宿儺パネル展示館」が開館した。背景には、漫画・アニメ作品「呪術廻戦」に同名のキャラクターが登場する影響で、鍾乳洞の近くにある両面宿儺を祭る遥拝所(ようはいじょ)を訪れる人が増えている事情がある。
もともと同館は、個人が経営する売店だった。それを、鍾乳洞を運営する飛騨大鍾乳洞観光が買い取り、観光案内所に改装。それを今回、パネル館に生まれ変わらせた。
開所式で、同社の中萩久夫社長(74)は「漫画・アニメの影響で、この地の注目度が高まっている。両面宿儺に触れられる場所をつくることで、さらにお客さんが増えることを願っている」とあいさつした。
館内の広さは、約20平方メートル。写真パネルを13枚展示し、両面宿儺の石像などを、保管している寺ごとに紹介している。中萩社長は「『ここの寺に行ったら、こんな両面宿儺が見られますよ』というのが分かるよう、工夫した。パネル館を起点に、他のゆかりの地にも足を運んでほしい」と話した。(松沢侑香)