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【三重】人気の食パン、自販機で復活 閉店したいなべの店が東員に設置

ジャンル・エリア : グルメ | 三重  2022年03月23日

生食ぱんを始め人気商品を入れた自販機を設置した平野さん

生食ぱんを始め人気商品を入れた自販機を設置した平野さん

 常連客らに惜しまれながら閉店した人気店のパンが、自動販売機の商品として復活した。昨年12月に閉店した、いなべ市員弁町岡丁田のパン店「松ぱん」のオーナー平野孝幸さん(48)が、東員町城山1に構える同店の工場に自販機を設置。住宅街の中心という好立地とあって、日中はパン店に行けない仕事帰りの人などに好評だ。

 お目見えした自販機2台では、焼きカレーパンやあんぱんなど20種類ほどを販売。多くが地元のスーパーにも卸しているものだが、目玉となっているのが、自販機限定の商品で、2斤まるごと入った「生食ぱん」。生地に使う小麦粉に熱湯を加えてこねる「湯種製法」でもっちりした食感を生みだしており、購入から3日たってもおいしく食べられるという。材料には北海道産の牛乳や生クリームを使い、味わいもコク深い。店舗時代からの看板商品の1つだ。

 1月末に設置が完了すると、夕方以降に仕事帰りの人が「翌日の朝食用に」と、足を運ぶように。時々、地元の子どもたちも買いに来るといい、平野さんは「ボタン1つで、いつでも気軽にパンを買えるのがこの自販機の利点」と手応えをのぞかせる。閉店した店の常連客も、足を延ばして来るという。

 
新たに自動販売機が設置された工場=いずれも東員町城山1で

新たに自動販売機が設置された工場=いずれも東員町城山1で

 松ぱんは、平野さんが自ら営む洋食店の隣に2018年にオープン。材料にこだわったパンが好評で、地元だけでなく四日市や名古屋からも客が来るほどの人気ぶりだったが、店を切り盛りしていた職人が独立することになり、やむなく閉店した。

 「お客さんが楽しみにしてきたパンをなんとか届けられないか」と悩んだ末に思いついたのが、自販機での販売。便利なのはもちろん、対面販売がなくコロナ対策にもなる上、販売の手間が省けるので製造に追われる従業員たちの負担も減らせる。「今の時代にぴったりだと思った」

 店の形が変わっても、地域の人たちに愛されるパンを目指す姿勢は変わらない。平野さんは「うちのパンが毎朝の楽しみと言ってもらえるようになりたい」と意気込む。人気の「生食ぱん」は、2斤が税込み950円。同480円の1斤サイズもある。

 (尾林太郎)