【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 【三重】平山郁夫さんの絵、一堂に パラミタミュージアムで企画展

【三重】平山郁夫さんの絵、一堂に パラミタミュージアムで企画展

ジャンル・エリア : 三重 | 展示 | 芸術  2022年04月04日

壁画の下図が間近で見られる会場=菰野町大羽根園松ケ枝町のパラミタミュージアムで

壁画の下図が間近で見られる会場=菰野町大羽根園松ケ枝町のパラミタミュージアムで

 文化勲章受章者の日本画家平山郁夫さん(1930~2009年)の功績をたたえる企画展「平山郁夫 遥(はる)かな道」(中日新聞社後援)が、菰野町大羽根園松ケ枝町のパラミタミュージアムで開かれている。全国各地で所蔵される平山さんの作品が一堂に会し、幅広い題材を手掛けた画業を振り返っている。6月5日まで。

 広島県出身の平山さんは、中学3年生の時に広島市で被爆した経験から、仏教や平和をテーマにした作品が多い。日本文化の源流とされるシルクロードへの関心も深く、中国やインドなどに100回以上通い、現地の風景などを描いてきた。

 会場に並ぶのは74作品。平山さんが薬師寺(奈良市)の玄奘三蔵院(げんじょうさんぞういん)に奉納した壁画の下図も並んでおり、シルクロード沿いのヒマラヤ山脈やアフガニスタン・バーミアン石窟が、ボールペンなどで描かれている。原爆で廃虚と化した広島や、出世作「仏教伝来」の下絵など、自らの生涯を振り返る作品も多く並ぶ。

 平山郁夫美術館(広島県尾道市)の館長で、弟の助成さん(79)は「日本の歴史や人の営みを追究し続けた彼の生涯に注目してほしい」と話した。午前9時半〜午後5時半(入館は同5時まで)。

(尾林太郎)