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【長野】善光寺や御柱との相乗効果期待 GWは安曇野へ誘客を

ジャンル・エリア : イベント | 文化 | 歴史 | 甲信越 | 神社・仏閣  2022年04月28日

式年遷宮祭が開かれている穂高神社。期間中は多くの参拝者らの人出が期待されている=安曇野市で

式年遷宮祭が開かれている穂高神社。期間中は多くの参拝者らの人出が期待されている=安曇野市で

 新型コロナウイルス禍の長期化で地域経済が疲弊する中、安曇野市では、穂高神社で開かれている式年遷宮祭を契機として、観光客の増加に向けて対策を練ってきた。今年は大型連休に善光寺(長野市)の御開帳、諏訪地域の御柱祭と開催期間が重なり、関係者は相乗効果に期待を寄せる。(竹内なぎ)

 市の統計では、市内の観光地利用者数は新型コロナ感染拡大前は年間500万人前後で推移していたが、2020年は290万人まで減少している。

 こうした状況を受け、市や市観光協会、市商工会などの実行委は、遷宮に合わせて地域経済の活性化につなげようと、初めて「あづみ野てらす」を企画。5月15日まで神社の北神苑に飲食ブースやキッチンカー、クラフトの店が集まり、連日トークショーや楽器演奏、ランタン飛ばしなどのイベントで盛り上げる。

 神社によると、前回16年の小遷宮では期間中に約20万人が参拝した。市観光協会の白沢勇一専務理事(63)は「神社に参拝して終わりではなく、できるだけ長く滞在してもらい、飲食や宿泊につなげたい」と狙いを語る。

 過去の遷宮では団体客のバスツアーを誘致していたが、コロナ禍の今年は個人客が中心。そこで市観光協会は大手旅行サイトで1人最大1万2000円の宿泊割引クーポンを打ち出すと、1週間ほどで全1800枚が売り切れた。追加を出すほど好評だったという。

 穂高ビューホテル(同市穂高牧)では、全国のまん延防止等重点措置解除とともに予約が回復し、連休中は92室がほぼ満室の日もある。藤沢直樹支配人(48)は「クーポンなどで首都圏から多くの予約が入った。自然豊かな安曇野は、広々とした場所で密を避けられるイメージがある」と期待している。

 春の安曇野は、残雪の北アルプスの山並みや新緑、田園風景などの自然が最も美しい時期の一つとされる。太田寛市長は「絶好の行楽シーズンを起爆剤として、地域を元気にしていきたい」と話した。