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【愛知】空き家を紅茶専門カフェ 名古屋市中村区で若者2人「街を盛り上げたい」

ジャンル・エリア : まちおこし | グルメ | 愛知  2022年05月13日

空き家を活用して紅茶専門カフェをオープンした田中さん(右)と青山さん=名古屋市中村区名楽町1で

空き家を活用して紅茶専門カフェをオープンした田中さん(右)と青山さん=名古屋市中村区名楽町1で

 レトロな街並みが残るJR名古屋駅西側の名古屋市中村区・大門エリアの新大門商店街で、空き家を活用した紅茶専門カフェ「Teapick(ティーピック)」を若者2人が開いた。「ここで息抜きをして、この街の魅力を多くの人に知ってもらえたら」と意気込みを語る。

 オーナーは、日本紅茶協会のティーインストラクター資格を持つ田中耕平さん(29)=刈谷市。大学時代の友人でカフェ事業の経験がある青山祥さん(30)=豊橋市=と共同で運営を始めた。「いつか2人でカフェをやろう」と大学時代から夢見ていた。1年半ほど前からオンラインで茶葉を販売し、実店舗の場所を探していたところ、借り手と空き家の持ち主をつなげる会社「On-Co(オンコ)」(三重県桑名市)を通じて大門の空き家を知った。

 築70年ほどの2階建て長屋。長らく「呑底(どんぞこ)」という居酒屋店で、黄色い壁が目印だった。2人は、空き家になってからも黄色い壁が商店街の風景として残っていることを知り、その色合いを残した。

 カフェは、今月3日にオープン。長屋の一角を、大門でDIY(日曜大工)を専門に扱う業者が改修し、1階部分の27平方メートルを店にした。カウンター5席と4人掛けテーブルが2つ。紅茶は、スリランカやインド、ネパールの単一茶園の茶葉を使い、ポット提供で600円から。パニーニや自家製スイーツなどの食事メニューもある。

 高齢化や人口減少で、かつてのにぎわいが減っている商店街の人たちは「こんなところによく来たね」と言いながら、田中さんと青山さんを歓迎してくれたという。オープン以降、近隣の小学生が「こんにちは。お兄ちゃんいる?」と店をのぞきに来ることも多い。2人は「人の温かさを感じてます。この街を一緒に盛り上げたい」と声をそろえる。

 現在は試験的営業のプレオープン期間で、土日の午後1~7時の営業。7月からは午前11時半~午後10時。8月に本格オープン予定。
 (篠塚辰徳)