ジャンル・エリア : まつり | 展示 | 工芸品 | 歴史 | 石川 2022年05月18日
21、22両日の開催が目前に迫った、白山市美川南町、藤塚神社の春季例祭「美川おかえり祭り」(県指定無形民俗文化財)について知ってもらおうと、市石川ルーツ交流館(同町)が、企画展「おかえり祭り」を開催している。29日まで。
通常は公開していない収蔵品の展示や、市ふるさと歴史研究協議会が作製した動画を上映している。
収蔵品のコーナーでは、おかえり祭りに用いられる「台車(だいぐるま)」と呼ばれる曳山に取り付けられていた、江戸時代の木製彫刻「鏡板」を2枚展示。美川地域が誇る美川仏壇(県伝統工芸品)中興の祖と呼ばれる仏壇職人、湊屋村次郞(1796~1859年)が手掛けたもので、中国の故事に由来する説話が彫り込まれ、赤い漆が塗ってある。縦はいずれも38センチ、横は40センチと45センチの大きさ。
祭り当日に参加者が身に着ける鉢巻きも並べている。サクラや巴紋など、町内や役割ごとに異なったデザインが楽しめる。約20年ほど前の祭りのポスター3枚や、美川町商工会(当時)などが1987年に作った、全長約2メートルの絵巻物も展示している。
浜屋雄茂(たけし)館長(62)は「展示を見てもらい、祭りの気分を盛り上げてもらえれば」と話した。(吉田拓海)