ジャンル・エリア : まちおこし | グルメ | 岐阜 2022年05月25日
岐阜城の城下町が広がる岐阜市の旧岐阜町(ぎふまち)(金華、京町両地区)で昨年末に閉店した喫茶店が6月、夏季限定のかき氷スタンドに生まれ変わる。手掛けるのは、リノベーション会社を経営する伊藤公也(こうや)さん(49)。市内でも特に高齢化が進む同地区は深刻な空き家問題に悩まされており、かき氷を呼び水にして地域に新たな息吹を吹き込みたいと意気込む。
ふわふわとした氷の上に瀬戸内産レモンやミカン、キウイなどの果肉がたっぷり入ったシロップをかけ、暑い日にぴったりの爽やかな味わいにした。1杯900~1000円(税込み)。古い店舗がリノベーションによって新しく生まれ変わることにちなみ、店名は「COCON(ココン)(古今)」にした。
カフェや美容院のリノベーションを手掛ける伊藤さん。「お客さんの反響をすぐに感じられるのが魅力」と2010年ごろから飲食店の経営に興味を持った。空き家を活用した地域の活性化を目指していたこともあり、「お客さんが店をきっかけに地域を知り、結果として空き家を活用したいという人が増えてほしい」と将来を見据える。
昨夏、城下町にある創業30年を超える喫茶店「カフェテリアプランツ」(同市上大久和町)が閉店すると知人から聞いた。「既存の店を活用したい」と考えていた伊藤さんは店舗の再活用を決意。レトロな店内の雰囲気はそのままに、キッチンなどを一部改修した。
行列ができた場合には整理券を配る予定。暑い屋外で客を待たせないようにとの配慮はもちろん、順番が回ってくるまでの間、周辺を散策してもらうのも狙い。伊藤さんは「かき氷片手に街をブラブラし、城下町の魅力を再発見してほしい」と話している
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6月3日にオープンし、9月30日ごろまでの営業を予定している。
(都沙羅)