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【三重】スーパーカブ、生まれ故郷の鈴鹿へ 60年生産1号機、市役所で展示

ジャンル・エリア : 三重 | 乗り物 | 展示  2022年05月26日

久しぶりに帰郷した「スーパーカブ」の鈴鹿産1号機

久しぶりに帰郷した「スーパーカブ」の鈴鹿産1号機

 鈴鹿市のホンダ鈴鹿製作所で開業初年の1960年に生産された小型バイク「スーパーカブ」の1号機が25日、同市役所に展示された。鈴鹿がモータースポーツの町へと発展する原点の1台で、展示は市制施行80周年の記念事業。所有するホンダの協力を得て、保管先の栃木県から運び込まれた。(片山健生)

 スーパーカブは58年に生産が始まり、当時の二輪には珍しい4ストロークエンジンの採用などで耐久性と低燃費、使い勝手の良さを実現。人気は国外にも広がり累計の生産台数は2017年に1億台を超えた。1991年まで生産した鈴鹿製作所は主力拠点として躍進を支える一方、62年開業の鈴鹿サーキットとともに地元のモータースポーツ文化をけん引してきた。

 同市によると、鈴鹿産1号機はホンダ創業者の本田宗一郎氏が当時の杉本龍造市長に寄贈。より適切な保管が必要との考えから80年代半ばにホンダに返却された。97年末まで鈴鹿サーキットで展示された後、栃木県茂木町の「モビリティリゾートもてぎ」(当時のツインリンクもてぎ)に移された。

 市役所1階ロビーでは25日、レース車両などを専門に運ぶ業者が鈴鹿産1号機を丁寧に搬入。往時の輝きを残す車体や「カモメ」と称される特徴的な形のハンドル、鈴鹿製作所で60年に造られた1号機であることを示す刻印「C100-60-500001」などを目にした市職員ら関係者が沸いた。

 末松則子市長は「生で見るのは初めてで感慨深い。(来庁者には)市制80周年の歴史とモータースポーツの町のコラボを楽しんでほしい」と話している。

 展示は9月30日まで。会場では開業間もない鈴鹿サーキットをたくさんのスーパーカブが走る往時のPR映像も常時、流している。

特徴的な形のカモメハンドル

特徴的な形のカモメハンドル

フレームに刻まれた鈴鹿産第1号を示す車体番号=いずれも鈴鹿市役所で

フレームに刻まれた鈴鹿産第1号を示す車体番号=いずれも鈴鹿市役所で