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【長野】味はイケます、昆虫食いかが 開田高原のそば店に自販機

ジャンル・エリア : グルメ | 甲信越  2022年05月27日

昆虫食の自動販売機を紹介する竹内さん=木曽町開田高原の信州霧しなで

昆虫食の自動販売機を紹介する竹内さん=木曽町開田高原の信州霧しなで

 木曽町開田高原のそば店「信州霧しな」に今月、昆虫食の自動販売機がお目見えした。素揚げしたコオロギやゲンゴロウ、イナゴ、タケムシなどが姿形のまま味わえる。オーナーの竹内利夫さん(54)は「見た目ほど味は悪くない。ぜひ挑戦を」と呼び掛けている。(戸田稔理)

 名古屋市出身の竹内さんは幼い頃、祖父母宅でイナゴを食べたことがあり、木曽へ移住してからも昆虫食の文化に触れてきた。自販機は友人を通じて知り、「観光客への話題づくりと食文化の伝承につながれば」と設置を決意。竹内さんによると、中信地域初の取り組みだという。

 現在は瓶詰の10種類を1個1000円で販売。一番人気は「フタホシコオロギ」で、竹内さんによると「エビのような香ばしい食感で食べやすい」。昆虫が苦手でも食べやすいのは、カイコパウダーを生地に混ぜた「カイコクッキー」だといい、「含有量10%で昆虫らしさが少ない」と勧める。

 物珍しさから自販機の写真を撮る人が多く、1日10個売れる日もある。そば店の顧客からお勧めを聞かれることもあり、説明できるよう全スタッフが試食したという。

 現在は外国産の虫を加工した商品を、長崎県の業者から仕入れている。竹内さんは「信州の昆虫食の文化を伝えられるよう、いずれは県産の虫を提供したい」と力を込めた。