ジャンル・エリア : 展示 | 岐阜 | 工芸品 | 芸術 2022年06月27日
ともに清涼感あふれる作風が印象的な陶芸家の2人展が、多治見市市之倉町の市之倉さかづき美術館内のギャラリー「宙」で開かれている。7月18日まで。
出品したのは、多治見市内で作陶する藤内紗恵子さん(38)と、愛知県瀬戸市の樽田裕史さん(35)。寒色系の器を中心に計230点余を並べた。
樽田さんは、表面を彫って貫通させた上で透明釉を流し込む技法「蛍手」を駆使した食器やオブジェを展示。独特な線状の透かしが雲間に差し込む光のような味わいを醸し出す。
藤内さんは、釉薬と素地の収縮率の差によって生じるひび模様「貫入」が入った皿などを並べた。ひび模様の上からガラス釉をかけ、たまり具合の差によるグラデーションも生み出している。
樽田さんは「線の蛍手のいろいろな動きを見てもらえたら」、藤内さんは「作品を見て涼しげな気持ちになってほしい」と話す。火曜休館。(脇阪憲)