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【岐阜】富士見台「天空のササユリ」見頃 中津川・栗谷本さんが保護活動20年

ジャンル・エリア : 岐阜 | 自然 |   2022年07月15日

ササユリをめでる栗谷本さん=岐阜・長野県境の富士見台高原で

ササユリをめでる栗谷本さん=岐阜・長野県境の富士見台高原で

 中津川市落合の自然体験塾主宰・栗谷本(くりやもと)征二さん(78)が仲間とともに、長野県境にまたがる富士見台高原(標高1,739メートル)でササユリの保護を始めて約20年たった。

 花は7、8センチのラッパ形で、ピンクや白など色の濃淡を楽しめる。今年は5日ごろから咲きだし、来週初めごろまで見られそう。

 「かわいいね。ここまで汗をかいて登って来て眺めるから感動する。雷の多発地帯なので午前中に来たほうがいい」と栗谷本さんはササユリをいとおしんだ。

 高原に自生したササユリから毎年、種を採取し、山開きごろにまいてきた。中津川観光協会も活動に力を入れ、「天空のササユリ」と呼ばれた。広めた種は20年でおよそ50万粒になる計算で、条件がそろえば思わぬ所からかれんな姿を現す。

 「僕は開拓地で粗食と力仕事で育った。父は僕が22歳のとき、植物の鉢をいくつか残して他界した。おかげで僕は園芸に出合えたのだから、父はすごい財産を残してくれたと今は思う」。ササユリを傍らに栗谷本さんは話した。 (三田村泰和)