【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 【静岡】法華曼荼羅の実物見られる 熱海・伊豆山神社で展示

【静岡】法華曼荼羅の実物見られる 熱海・伊豆山神社で展示

ジャンル・エリア : 展示 | 神社・仏閣 | 静岡  2022年08月01日

法華曼荼羅の実物

法華曼荼羅の実物

 源頼朝や北条政子とゆかりのある熱海市の伊豆山(いずさん)神社が、神社の敷地内にある伊豆山郷土資料館で、政子の頭髪で刺しゅうが施されたと伝わる「法華曼荼羅(ほっけまんだら)」(同神社所蔵)の実物を公開している。8月30日まで。 (山中正義)

 政子が夫の頼朝の一周忌に際し、冥福を祈るため、自らの髪を使って刺しゅうしたと伝えられる。縦54.5センチ、横38.5センチで、46文字ある黒い梵字(ぼんじ)部分に頭髪が使われているという。

 これまで複製品を展示していたが、昨年7月に伊豆山で発生した土石流災害から1年が過ぎ、犠牲者の鎮魂や被災地の復旧、復興を願って、期間限定での公開を企画した。

 2016年に奈良国立博物館(奈良市)で公開された後、劣化を防ぐなどの修復を経てからは初めての展示。市によると、伊豆山でも実物を見たことのある住民は少ないという。

 27日に資料館の展示替え作業が行われ、報道陣に公開された。同神社の原嘉孝宮司(67)は「頭を丸めて曼荼羅を作った政子の思いは非常に強いものがあったと思う。政子の思いをもって、伊豆山の繁栄と復旧、復興にも力添えをいただきたい」と公開への思いを語った。

 開館は午前9時~午後4時。水曜休館。

北条政子の頭髪で刺しゅうされたと伝わる梵字部分=いずれも熱海市の伊豆山神社で

北条政子の頭髪で刺しゅうされたと伝わる梵字部分=いずれも熱海市の伊豆山神社で