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【静岡】広重と国貞並べ紹介 静岡の美術館「五十三次」企画展

ジャンル・エリア : 展示 | 芸術 | 静岡  2022年09月27日

歌川広重の東海道五十三次を背景とした国貞の美人画などが並ぶ会場=静岡市清水区で

歌川広重の東海道五十三次を背景とした国貞の美人画などが並ぶ会場=静岡市清水区で

 歌川広重の東海道五十三次と、東海道五十三次を背景として美人画を描いた歌川国貞(くにさだ)(三代豊国(とよくに))の作品を並べて紹介する企画展「広重と国貞 二人の絵師が描いた東海道五十三次」が、静岡市清水区の市東海道広重美術館で開かれている。11月13日まで。

 国貞は美人画や役者絵で知られ、当時は浮世絵界の第一人者。広重よりも人気が高かった。広重の東海道五十三次を背景として美人画を描いた作品は通称「美人東海道」と呼ばれているが、一般にはあまり知られていないという。

 広重と国貞が版元が違うにも関わらず協業していることについて、同美術館の担当者は「はっきりしたことは不明だが、東海道を売り出したかった2つの版元が、戦略的にコラボレーションしたともいわれている」と説明する。

 展示では同美術館で所蔵する東海道五十三次と、市内の老舗とろろ専門店「丁子屋」から企画展のために借りた美人東海道など計66点を紹介。行き交う人々の様子や描いている時刻など、国貞が広重の作品をアレンジして背景として使用していることがわかる。

 午前9時~午後5時開館。入場料一般520円。(問)市東海道広重美術館=054(375)4454 (三沢聖太郎)