

1880年創業の老舗ブラッスリー。かの小説家ヘミングウェイもパリ滞在中には通ったといい、彼の作品『移動祝祭日(A Moveable Feast)』にも登場する。店内に入ると、案内係のムッシュが席まで誘導してくれる。歴史を感じる重厚感のある内装で、壁には美しい陶磁器タイルの装飾。
所狭しとテーブルが並び、客たちが楽しそうに会話している。ギャルソンは、黒いベスト+蝶ネクタイ、腰には白く長いエプロンを巻き、クラッシックなスタイルを残している。
ここでは、定番ブラッスリー料理が楽しめる。「好きなだけどうぞ」といった感じの大胆なボリュームは、食いしん坊には嬉しいサイズ。
しっかりとガーリックオイルが効いた「エスカルゴ」は、よく冷えた白ワインと好相性。たっぷり盛られた酢漬けキャベツの上に、骨付きの豚肉(ジャレ=豚の脛肉)が豪快にのった「シュークルート」は、まわりに数種類のソーセージとほくほくのジャガイモ。よく煮込んだ豚肉は脂肪分が少なく意外とさっぱりしている。熱々のソーセージは、ナイフで切ると中から肉汁が出てきてジューシー。老舗ならではの雰囲気の中、パリにいる喜びを噛み締めながらいただく食事はまた格別・・・。


LIPP
151 boulevard Saint-Germain 75006 Paris
TEL : 01 41 45 48 53 913
11:00-2:00(無休)
メトロ : Saint-Germain-des-Pres駅(4号線)
2008年10月29日
- (株)Office musubi 代表取締役 鈴木 裕子
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食専門のマーケティング会社を運営。
すぐれた商品を作っていても、“売り方・魅せ方”が分からない生産者や食品メーカーを支援し、作り手と市場を結ぶ。
国内は名古屋と大阪を拠点に、海外はニューヨークに拠点を置き、
現地の食専門家チームとともに日本食品の販路開拓支援、流通改革を行う。
(食べることが生きがい!)