2015年05月21日
今のところ、ではあるが、いい意味で予想は裏切られた。
4月上旬にロンドンに赴任したがおおむね好天続き。ヒースロー空港に降り立った日こそどんより曇っていたが、その後は晴天が続き、雨が降ったのは1度しかない。それも朝方に少し降っただけで、昼すぎにはまぶしいほどの青空が広がった。
かつて赴任した先輩たちにロンドンの天候の悪さを散々、聞かされてきただけに、少々、拍子抜けした感もある。
暖かい春の日差しが周囲を包み込み、市内の公園で食事を取ったり、ランニングをする人も少なくない。夕方以降に人であふれるパブも、店内に席が空いているのに、店外で立ったままビールをあおる人の方が圧倒的に多い。事ほどさように、この国の人は屋外が好きなようだ。
この好天も長くは続くまい。「晴れていても突然、雨が降ることが多いですから」と支局の助手は話す。
「きまぐれ」といわれるロンドンの天候はそろそろ本来の姿を現すに違いない。それを知っているからこそ、今のうちに人々は惜しむようにして、日差しを楽しんでいるということなのかもしれない。 (岩佐和也)