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パリ 水質の悩み 酢で解決

2016年04月18日

 パリ生活での「天敵」の1つが水だ。水質は日本と違い、ミネラル分を多く含んだ「硬水」で、石灰分も多く、さまざまな不具合を引き起こす原因になってしまうので悩ましい。排水管が詰まってしまうこともある。わが家でも浴槽のガラスが石灰でまだら模様。見栄えも悪い。とにかく厄介者なのだ。

 もちろんスーパーには化学洗剤が何10種類も売っている。だが、用途や使用法から禁止事項までフランス語で書かれた細かい注意書きに目を通し、選ぶのは相当骨が折れる。

 「何とかならないものか」と知人に聞いた末にたどり着いたのが「酢」。食品コーナーに並ぶ1リットル入りの安い「ホワイトビネガー」で十分だという。半信半疑で早速買い込み、霧吹きに入れ、使ってみたら効果てきめん。真っ白だったガラスは透明になり、キッチンのステンレスも見違えるほどきれいに。

 今では目詰まり防止や脱臭効果を狙ってトイレや洗濯機、食洗機にも使っている。何より安心して使えるのがうれしい。最近、掃除にはパン作りに使う「重曹」も良いと聞いた。今度は菓子コーナーに足を運んでみよう。 (渡辺泰之)