2010年05月14日
先月、閉幕したバンクーバー冬季五輪。記者会見で、よくしゃべる欧米や韓国の選手に比べ、日本人選手の口数の少なさが際立っていた。
五輪は人前で話すのが苦手な人には苦痛な場だろう。記者会見の前に選手たちは記者団が待ち受ける「ミックスゾーン」と呼ばれる通路で、テレビ用と新聞用に別々に質問を受ける。日本人選手は各放送局の個別インタビューも。日本メディアへの対応だけで疲れ切ってしまうのも分かる。
ただ、記者会見は国際社会に発信できる場。各国選手は「印象に残るひと言」をここぞと披露する。日本選手の“名言”は国内向けばかり。
なぜ日本選手は寡黙なのか。地元カナダの新聞は、スノーボードの国母和宏選手が会見で舌打ちをして批判を浴びた影響だと分析した。少々、的外れの気もするが、日本選手のそっけない態度はそれなりの関心を引いたようだ。 (阿部伸哉)