2018年03月26日
年明け間もない先日、私が住むニューヨーク市近郊のアパートが水浸しになった。ある家庭のエアコンの設定温度が低かったため、スプリンクラーのパイプが凍結して破裂。アパートの多くの部分で水漏れが起きた。
水浸しになった廊下では、夜間まで吸水作業が続けられた。私の自宅も浴室で水漏れがあったほか、天井の一部が変色してしまった。隣人でデザイナーの白人女性は「作品にカビが生えたらどうしてくれるのよ」とおかんむりの様子だった。
昨年末から、米中西部やニューヨークなど東部は厳しい寒波に見舞われている。自宅周辺でも、最高気温が氷点下10度前後の日がある。ニューヨークで迎える3度目の冬だが、1番の寒さに凍えている。この種の水漏れも初めての経験だ。
凍結防止のため、管理会社から「エアコンの温度設定は22度以上にするように」とあらためて要請があった。過去に温暖化問題を担当したことがあり、半袖でいられるほどまで室温を上げる米国流には抵抗もある。だが、惨状を目の当たりにしたらきれい事は言っていられない。例年より、少し設定温度を引き上げた。 (東條仁史)