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中国・安徽省 不思議な「伴走者」

2024年03月21日

ハーフマラソン大会の様子=中国安徽省六安市で

ハーフマラソン大会の様子=中国安徽省六安市で

 中国安徽(あんき)省で開かれたハーフマラソンに参加した。省都の合肥から車で2時間ほどの里山で行われ、総勢千人という小規模な大会だったが、不思議な出来事が二つあった。

 一つはスタート直前に大会関係者らしき男性から「この人と一緒に走って」と1人の男性ランナーを紹介されたこと。理由を聞く間もないまま走り出したが、このランナーは私のそばでペースに合わせるように並走。激しい上りに耐えきれずに歩く場面もあったが、男性から「もう少しで折り返しですよ」「下りで飛ばしすぎないように」などの励ましを受け、なんとか完走できた。

 もう一つはゴール時に「今ゴールしたのは日本から来た中日新聞の記者です」というアナウンスがあったこと。大会参加に際して職業は一切明かしていないはず。現地当局がパスポート番号などから割り出したのだと思われる。

 問題はその理由だ。珍しい外国人の参加ということで歓迎してくれたのか、それとも海外メディアの記者に警戒したのか。結果として楽しめたので、前者だと信じて追究するのはやめておこう。 (新貝憲弘、写真も)