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A.デューラーとH.B.グリーン

2015年7月31日

 グーテンベルクによる活版印刷の発明(15世紀中頃)は魔女迫害に大きな影響を与えた。魔女論者の本や教会発行の小冊子が挿絵付きで多くの人の手に渡るようになり、魔女が視覚的にイメージされるようになった。

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☆魔女の条件の一つが「悪魔の情婦」(ウルリヒ・モリトール『魔女と女予言者について』1495年頃)

 

 当時の著名な画家が描いた魔女の絵も、魔女のイメージ作りに手を貸した。「魔女の秘密展」にも出展されているアルブレヒト・デューラー(1471-1528)のオリジナル「空飛ぶ魔女」は「エッ、こんなに小さいの」と驚くかもしれないが、よく見ると、迫力満点。魔女のシンボルと言われる糸巻棒を手にして、反対向きで雄ヤギに乗っている裸の魔女の姿は、魔女が反社会的存在であることを強く印象づけている。

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©Mittelalterliches Kriminalmuseum in Rothenburg ob der Tauber

☆A.デューラー「空飛ぶ魔女」(魔女の秘密展より)

 

 ドイツの画家ハンス・バルドゥング・グリーン(1484/85-1545)は、普通の姿かたちの女性が非現実の空間では魔女なのだという姿を巧みに描いている。しかも、正直、ここに紹介するのが憚れるようなエロチックな絵が多い。そのような魔女のイメージは19世紀のロマンチシズムの小説や絵画に影響を与えていくようになる。

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☆H.B.グリーン「二人の魔女」1523年。天候を左右し損害を与える魔術を行っている魔女(シュテーデル美術館。ヘッセン州フランクフルト)

 

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☆H.B.グリーン「サバトの魔女」1510年。魔女についての本でよく引用される

 現在、名古屋市博物館で「魔女の秘密展」が開催されている。詳しくはHP(majo-himitsu.com)へ。

 

次回をお楽しみに。

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取材担当プロフィール

西村佑子(にしむら・ゆうこ)

うお座。早稲田大学大学院修士課程修了。
青山学院大学や成蹊大学の講師を経て、現在はモアビートプロモーションの「ドイツセミナー」講師。
これまでに「グリム童話の魔女たち」展(栃木県いしばし町グリムの館)の企画・監修やドイツ魔女街道ツアーの同行講師、
薬草専門誌に連載記事を掲載するなど、ドイツの魔女と薬草にかかわってきた。
主な著書に『グリム童話の魔女たち』(洋泉社)『ドイツ魔女街道 を旅してみませんか?』(トラベルジャーナル)、
『魔女の薬草箱』『不思議な薬草箱』(いずれも山と溪谷社)、『ドイツメルヘン街道夢街道』(郁文堂)など。

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