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コタバト 未来はぐくむ支援米

2009年10月23日

 フィリピン南部ミンダナオ島コタバトの港に、古い倉庫が並ぶ。その一つに入ると、米袋が山のように積まれていた。全部で約5000トン。多くに「日本国民より」と英語で書いてある。

 世界食糧計画(WFP)が、相次ぐ戦闘で避難民となった島民に配るための米だ。現時点で最大の支援者は日本。今年は8160トンを贈っている。

 「実は、皆さんのお米は避難民以外にも配られているんです」とWFP職員が言う。苦しんでいるのは避難民だけではない。戦闘地域で恐怖におびえながら暮らしている他の島民も同じ。避難せずとも子供の就学率は落ちていく。

 「だから学校でも配るんです。8割以上出席した生徒・児童に20キロずつ」。山と積まれた米は、避難民の命だけではなく、子どもたちの未来にも直結している。このお米が、戦いに翻弄(ほんろう)されてきた島の将来に役立ちますように-。真剣に祈らずにはいられなかった。

 (吉枝道生)

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