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バンコク 血気にはやり逆効果

2010年06月17日

 「宗教的な意味などない」「理解できない」。反政府抗議デモを続けているタクシン元首相派団体が今月中旬、首相府などにデモ参加者から集めた血をまいて抗議した際、その意味をタイ人に尋ねてみたが、ほとんどが不快感を示しながら、こう答えた。

 “血の抗議”は明らかに国内外の人々に反感を持たれ、取材した限り、デモの手段としては失敗だったと言える。メディアを通じ、首相府前の道路にまいた血の前で、祈りをささげる映像なども流れ、奇異な感じは否めなかった。

 血の抗議が不評で慌てたのか、タクシン派の野党は国外メディアと外国人観光客向けに抗議の意味を説明した英語の文章を出したが、説得力はなく、「ただのこじつけ」との声も聞かれた。

 ある地元記者は血の抗議を「注目を集めるための手品」と、皮肉を込めて例えた。「手品は成功時の効果より、失敗した時のダメージの方が大きい」のだとか。 (古田秀陽)

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