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北京 「モリコロ」覚えてる?

2017年02月08日

 中国では今や、買い物は何でもインターネット通販でする時代になってきた。わが支局でもセロハンテープ1個買うのもネットで注文。店頭で買うより安く、翌日には品物が届き、恐ろしいほどに便利だ。

 最近、私が日本で買ったスマートフォンのストラップが切れてしまった。先端のひもをスマホケースに結び付けて首からぶら下げるタイプで、中国で見かけない品物だ。「たぶんネットで探せば売ってますよ」。支局の助手が検索すると「ほら、ありました」。なんと、それは2005年の「愛知万博(愛・地球博)」のストラップだった。

 画面には「今では手に入らない貴重品。残り1品」とうたい文句。プレミア品と分かっているようだが、値段は20元(約300円)と安い。注文して届いたストラップは新品のようで、懐かしのモリゾーとキッコロが描かれていた。

 急成長中の中国のネット通販市場では偽物も問題になっているが、元祖ゆるキャラ風のモリゾー、キッコロのイラストは確かに本物。10年以上の時を経て海外で“再会”するとは。時間・空間ともに、世界は本当に狭くなった。 (平岩勇司)