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ロンドン 財政難で校長も走る

2018年01月12日

 ロンドンの公立小学校に通う長女は3年生だが、しっかりと宿題をもらって帰ってくる。親が手伝わなければならない量と質で、特に英語はやっかいだ。

 プリントで配られる小話は、日本では中学で習う「現在完了形」「関係代名詞」はもちろん、高校レベルである「仮定法過去」のような高度な文法が当たり前のように出てくる。

 これでは娘がつらかろうと、授業説明会の際に担任に「外国人向けの補講を受けられませんか」と尋ねた。以前、長男が米国の公立小学校で受講して随分、助かった記憶がある。

 返事は「補講はできません」。既に児童の6割程度はポーランドやスペインなどからの移民で「そもそも外国人向けに授業をしている」と言う。「大丈夫、みんなそれで慣れていってますから」と励まされた。

 数日後、学校から受け取った便りには、何と「今後は校長自らが体育を教えます」との連絡が。自治体の財政難で先生が足りないらしい。なるほど、これでは補講どころではない。英国では移民制限を求める声が強いだけに、地元の負担にならないよう、親子で頑張って宿題をこなすしかない。 (阿部伸哉)

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