2014年07月16日
日本では、ピザはイタリアの郷土料理だと思っている人が多いだろう。ところが、米ニューヨークの街角で、住民に「ここの名物は何?」と聞くと、間違いなく「ピッツァ(ピザ)」と返ってくる。
そのこだわりの一端を垣間見たのが、今年から新市長に就任したデブラシオ氏をめぐる「事件」だった。
市内のピザ店で、昼食を取っていた市長が、ピザを食べるのに、ナイフとフォークを使ったと、大手メディアが大々的に報じた。市内の知人も「ニューヨークでは、ピザは、手で食べるんだよ」と眉間にしわを寄せた。ニューヨークの決まりとなっている。
「決まり」といえば、ニューヨーク出身のラーメン店主アイバン・オーキンさん。こちらの人は、ラーメンをズルズルと音を立てて食べることができない。私も訪米当初、そば店で音を出したら、隣の客に失礼だと叱られたことがあった。
市内のオーキンさんの店には「すすって食べる」と明記してある。それがルール。他の店ではこっそりすすっているが、ここでは思いっきりやらせてもらっている。 (長田弘己)