2014年12月26日
年間5000万人以上の観光客を迎えるニューヨーク。その「顔」として観光大使に人気歌手のテイラー・スウィフトさん(24)が選ばれた。ペンシルベニア州出身でテネシー州ナッシュビルを拠点に活動してきたカントリー歌手。ニューヨークには今年春に引っ越したばかりで、縁の薄さが物議を醸した。
PR映像では、スウィフトさんが新曲「ニューヨークへようこそ」とともに名所を案内する。だがニューヨークに住む女性(32)は「彼女にこの街を語る資格はない」。地元メディアの論調も「でたらめな人選だ」と批判的な意見が目立つ。
「よそ者に厳しいのは、移民に寛容といわれるニューヨークも同じか」と思っていたら、援軍が現れた。ニューヨーカーの歌手、ビリー・ジョエルさん(65)だ。米紙に「受け入れてやればいい。ニューヨークはそういう街じゃないか」とコメントが載ると、騒動も収まった。
批判を原動力にしてきたスウィフトさんだ。心の中ではジョエルさんの名曲「ニューヨークの想(おも)い」を口ずさんでいるかもしれない。「現実を突きつけられても平気。受け流すから」(北島忠輔)