ジャンル・エリア : 甲信越 | 花 2019年06月18日
ヒマラヤ原産の青いケシ「メコノプシス」が、大鹿村の中村農園で花をつけている。標高5、000メートル以上の高地で自生しており、日本での栽培が難しく「幻の花」ともいわれている。
標高1、500メートルにある同園では、昨夏の猛暑の影響などで、新たに植えた苗2000株は、3株を残し枯れてしまった。畑に5000株ある苗も半分ほどが花をつけなかった。農園の中村元夫さん(76)は「25年栽培してきて初めて。環境が変化し、ケシを育てるのが厳しくなっている」と険しい表情で話した。10年ほど通っているという横浜市都筑区の男性(60)は「数は少ないが、ちゃんと咲いている花もあり、太陽の下で見るケシは美しい」と話した。
梅雨の晴れ間となった17日には、太陽を囲むように虹がでる気象現象の「日暈(ひがさ)」や一直線に虹がでる「環水平アーク」が花の上に現れた。苗の一部は花をつけそうな兆しもあり、例年に比べ長い間、青く透き通った花が見られそうだ。
開園は午前8時~午後5時。入園料は高校生以上500円、中学生以下は無料。ケシの花が散るまで無休で営業を続ける。(問)同園=0265(39)2372
(野村和宏)