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【三重】伝統工芸・擬革紙の歴史知って 25日まで明和で展示会

ジャンル・エリア : 三重 | 展示 | 工芸品 | 歴史  2022年09月05日

擬革紙に関する資料が並ぶ会場=明和町馬之上の小林農産ふるさと会館で

擬革紙に関する資料が並ぶ会場=明和町馬之上の小林農産ふるさと会館で

 県の伝統工芸品で、和紙に凹凸をつけて皮革のような風合いを出した「擬革紙(ぎかくし)」を紹介する展示「擬革紙の今昔~革に擬(なぞら)えた紙~展」が、明和町馬之上の小林農産ふるさと会館で開かれている。25日まで。 (望月海希)

 ともに擬革紙の普及活動に携わっている町地域おこし協力隊の北田智里さん(35)と「参宮ブランド 擬革紙の会」(玉城町)が開催。擬革紙は、皮革が高価だった江戸時代に伊勢神宮参拝の土産物として人気を博し、最盛期には伊勢街道沿いに100軒以上の店が並んだとされる。革製品の普及に伴い昭和初期に生産が途絶えたが、生産者の子孫らが2009年に会を立ち上げ、技術を復活させた。

 会場には、江戸-明治時代に流行したたばこ入れの複製品や、会が近年作り始めたトートバッグなど、擬革紙の歴史を映す資料が並ぶ。製作工程を紹介するパネルや、和紙にしわをつけるために、かつて使われた木製の万力も展示している。

 北田さんは「展示を通して擬革紙のことを知らない人に歴史や技術を知ってほしい」と話している。無料で見学できる。5、12、20日は休館。