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【三重】尾鷲の海を一望、段々畑のキャンプ場 耕作放棄地を活用「minore」オープン

ジャンル・エリア : まちおこし | イベント | エコ | 三重 | 特産 | 自然  2023年09月19日

木製デッキのテントサイトからの眺めを紹介する笠松さん=尾鷲市向井の「おわせむかい農園」で

木製デッキのテントサイトからの眺めを紹介する笠松さん=尾鷲市向井の「おわせむかい農園」で

 尾鷲市向井の観光農園「おわせむかい農園」内に、耕作放棄地だった段々畑を活用したキャンプ場「minore」(ミノレ)がオープンした。海と山を一望できる立地で、環境への負荷が少ない観光拠点を目指す。

 キャンプ場は、広さ約4500平方メートル。10区画のテントサイトがあり、うち1区画は、定員5人の大型テントが用意されている。農業体験や電動自転車で街中や林道を巡るツアーの付いたプランや、客が雑草を刈り取って自分で場所を作る「草刈り満喫サイト」なども用意した。

 もとは、甘夏の木々が20年ほど放置されていた区画で、農園が2021年ごろから借り受けて管理している。維持するために果樹のオーナー制度などに取り組んできたが、地域にさらに人を呼ぶために生かせないかと、新たに企画した。高台で、尾鷲市街地を囲む海や山が眼前に広がる。

 電力は全て小規模の太陽光発電でまかない、水は山のわき水をホースで引いている。非常時には、避難場所になることも想定しているという。

 農園の笠松千恵子さん(59)は「昔からの畑を生かしている。高級なキャンプ場のような便利さはないが、この場所ならではの風景を楽しんでほしい」と話した。

 料金は1区画で1泊3000円程度からで、別途、利用料が1人あたり880円かかる(3歳~小学6年は半額、3歳未満は無料)。寝袋やランタンは事前予約をすれば、有料で借りられる。

 30日午後5時からは、農園で育てている特産のトウガラシ「虎の尾」を楽しむイベントがある。たき火がたかれ、クラフトビールやおつまみが販売される。宿泊客以外も参加できる。 (長尾祐樹)