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【三重】食べ歩きに特化したプリン「山村ぷりんバー」 滑らかさと安定感…開発にAIも

ジャンル・エリア : グルメ | 三重 | 特産  2023年11月02日

山村乳業が新発売した「山村ぷりんバー」=三重県伊勢市で

山村乳業が新発売した「山村ぷりんバー」=三重県伊勢市で

 瓶入りの乳製品を作る老舗「山村乳業」(三重県伊勢市)が1日、食べ歩きに特化したプリン「山村ぷりんバー」を発売した。アイスバーのような見た目で、スプーンを使わずにかぶりつくことができるのが特徴。伊勢神宮近くの直営店で販売する。写真映えも良く、若年層の取り込みも狙う。

 発売20周年の定番商品「山村ぷりん」を長さ12センチ、幅3.4センチの直方体に固めて木の棒に刺した。牛乳と朝採れの県産卵を使い、生クリームとサクランボをトッピングした。内宮と外宮近くの直営店「山村みるくがっこう」で扱う。

 同社は1919年創業。参道には2013年から順次、出店しているが「瓶入りで販売するプリンは観光客の食べ歩きに不向き」と悩みを抱えていた。解決策として、総務部の20代の女性社員がプリンを棒に刺すアイデアを提案した。

 ゲル化剤で固めて棒に刺しても崩れない安定感を保ちつつ、プリンの軟らかな食感を損なわないためにはどうすればいいか―。困難を打開するヒントは、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」にあった。「幅が広い棒を使うことで表面積が大きくなり、安定性が増す」とのAIの予測を基に、棒の幅を1.5センチと設定。開発を進め、プリンならではの軟らかさと安定感を両立させた。

 1個420円。まれに「当たり」と刻印されている棒もあり、直営店の好きな商品と交換できる。開発責任者の山村卓也さん(33)は「食べ歩きに特化したプリンはおそらく日本初。伊勢に来て新感覚を体験してほしい」と話す。問い合わせは、同社=電0596(28)4563=へ。

 (清水大輔)