ジャンル・エリア : まちおこし | グルメ | 三重 | 特産 2023年09月06日
名張市の景勝地「赤目四十八滝」の入り口に、プリンが看板商品のカフェ「忍法赤目プリン」がオープンした。市地域おこし協力隊の川崎智哉さん(25)らが、散策客がひと息つける場所にしようと立ち上げた。川崎さんは「赤目地区の観光を盛り上げる一助になりたい」と力を込める。 (北村大樹)
川崎さんら協力隊の2人とカフェ経営者の計3人が共同経営する。入山口に最も近い食堂を改装し、店内の窓には清流や木々の緑が広がる。自然豊かな景観になじむよう、店内のデザインは木目を基調とした。
横浜市出身の川崎さんは昨年10月、協力隊に着任した。赤目四十八滝を訪れると、シャッターが下りた店が目に留まった。「紅葉シーズンは観光客が多いが、ひと息つける場所がない。この現状を変えていかないと」と開店を決意した。
目玉商品のヒントを得るため、県外の観光地を視察する中で、各地の「ご当地プリン」に目をつけた。名張はかつて伊勢参りに向かう人の宿場町として栄え、市内には老舗の和菓子店が既にある。「違うジャンルのお菓子があれば、観光客の選択肢が広がる」と考えた。
味はプレーンと抹茶、ほうじ茶、マンゴー、ブルーベリーの計5種類。地元にこだわり、青山高原の麓にある養鶏場の卵を使う。容器にも赤目で修行したと伝わる忍者や、地域に生息するオオサンショウウオのイラストをあしらった。
杉本さんは「クリーミーだけど、くどくない甘さが売り。散策後でもさっぱりと食べられる」と話す。
カフェは活動拠点も兼ねている。川崎さんは3年間の協力隊の任期後も、市内での活動の継続に意欲を見せる。「店を構えることで地元の人との関わりも深くなる。地域に寄り添っていきたい」と話す。
先月20日にオープンし、今後はランチ向けのハンバーガーや、おにぎりなどの販売も検討する。川崎さんは「プリンを提供するだけでなく、他の店の魅力も伝え、赤目の玄関口として地域を盛り上げていきたい」と話している。
プリンは税込み1個380~450円で、飲み物なども提供している。営業時間は午前10時~午後5時。年中無休。臨時休業あり。(問)同店=0595(51)5689