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米ニューヨーク 舞台に活気 心も躍る

2023年06月28日

米ニューヨークで4月、各国から来た仲間とダンスの本番前にポーズをとる古井さん(左端)=本人提供

米ニューヨークで4月、各国から来た仲間とダンスの本番前にポーズをとる古井さん(左端)=本人提供

 ブロードウェーの観客数が、新型コロナウイルス拡大前の水準まで回復するなど、娯楽と芸術の都としての顔を取り戻したニューヨーク。世界中からスポットライトを求めて集まる若者の姿も目立つ。最近出会った愛知県大治町出身のダンサー古井伽林(かりん)さん(21)もその1人だ。

 ダンス学校の試験を通過し、昨秋に渡米したが、それは3年越しのチャンスだった。高校卒業時の2020年3月にダンスの世界大会の日本予選でチームの仲間と入選。同年に米国で開催される決勝への出場権を手にしたものの、拡大が始まったコロナに舞台を奪われた。

 「中止かなと思いながら練習していたが、やはり落ち込んだ」と古井さんは振り返る。それからは日本で渡米資金のために働き、英語力を磨きながらコロナの収束を待ったという。

 半年以上が過ぎたニューヨーク生活。「自分の踊りが良ければ、観客の熱気が伝わってくる。この3年の間にダンスの道から離れた日本の仲間の分もがんばっている」と古井さん。欧州やメキシコなどから来た同僚からも刺激を受け、著名歌手のコンサートツアーで踊るという夢へ歩んでいる。 (杉藤貴浩)