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北京 回転ずし 待望の開店

2024年02月16日

 昨夏以降、北京の日本人社会で持ちきりだった話題は「(回転ずしチェーンの)はま寿司(ずし)がいつ北京にできるか」だった。開店延期のうわさが流れるたびにため息をついたが、1月17日に北京のショッピングモールに開店=写真=すると、連日長蛇の列ができている。

 中国では日本食は総じて値段が高めで、特に鮮度管理が必要なすしは高級料理だ。コストパフォーマンスのいい日系の回転ずしは人気で各地に店舗があるが、北京は進出が遅れていた。知り合いの駐在員家族も高速鉄道で天津に行き、回転ずしを食べるのが休日の定番だった。

 開店初日に記者仲間と訪れると、1皿10元(約200円)からと、日本と比べ少し割高だが、遠く離れた地でなじみの味が楽しめるなら安いものだ。後日、家族と休日に訪れた際には100組以上が待っていて、入店をあきらめるほどの盛況だった。

 直前に総統選の取材で台湾を訪れ、温暖な気候と新鮮な海鮮を使った台湾料理を堪能していた。氷点下の北京に戻るのは正直、憂鬱(ゆううつ)だったが、北京でも気軽になじみの味を楽しめると分かり、そんな気持ちが少し和らいだ。 (石井宏樹、写真も)