2010年09月07日
北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記が北京にやって来た。北朝鮮の要請で動向はすべて非公開。何も知らされていないとはいえ、北京市民の多くは知っていた。
北京駅では特別列車が出入りする1時間以上前から、VIP出入り口は武装警察がびっしりと並んだ。歩道橋が閉鎖され大きな荷物を肩に担いだ出稼ぎの農民工らが遠回りさせられていた。
金総書記が外出する前は交通規制され、高速道路や目抜き通りの長安街は大渋滞。規制された長安街を悠々と走る金総書記のベンツを見ながら、市民は「北朝鮮の人民は食べるのにも困っているのに」と迷惑そう。
中国も、昨年10月の建国60周年パレードの前には度重なる路上練習で市民の不満がうっ積、最終練習が中止になった。庶民の利便性よりも、高級幹部や国のメンツを優先する体質は一党独裁政権ならではだ。 (安藤淳)