2010年09月08日
初夏のニューヨークの目抜き通り、五番街。街灯1つ1つに、イスラエル国旗がついた垂れ幕がかかっていた。イスラエル建国を祝う毎年恒例のパレードの予告。雑貨屋には新聞のパレード特集号が並んでいた。
その当日は週末で現場には行かなかったが、テレビや新聞で報道されたにぎわいぶりに驚いた。10万人が行進し、100万人の人出があったとか。とても「他国」の建国祝いとは思えない団結ぶりだ。
ニューヨークや近郊は150万人ともいわれるユダヤ人社会がある。息子が通う公立学校もユダヤ教の休日は休みが多い。それでも「イスラエル国家」は感じたことはなかったのだが。
先日、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザへの人道救援船を急襲したが、米国の報道機関は歯切れが悪いか、急襲の擁護。「米国にはイスラエル問題では、イスラエル以上に言論の自由がない」。かつて取材したハーバード大教授の言葉を思い出した。(阿部伸哉)