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パリ 名店の功労者今後は

2010年10月04日

 パリ三越が9月に閉店する。日本の百貨店の欧州第1号で1971年開設。チョコレートから高級腕時計まで、フランス土産が日本語でそろう店として日本人に好評だったが営業不振が続いていた。

 「観光客の駆け込み寺みたいな役割も果たしていたんですよ」と振り返るのは店員の中根昭子さん(45)。道に迷った、財布を盗まれた、欧州の携帯電話の使い方が分からないなどの相談に応じることも多かったからだ。

 そんなサービスを支えてきた現地採用の57人は職を失う。中根さんもそのひとり。東京都中野区出身。10年前にフランス人と結婚して渡仏し、その後離婚したが、自宅のローンがあり「今さら日本に帰れません」。

 解雇保証金は勤続1年あたり1000ユーロ(約11万円)。「もう少し私たちの今後の生活を考えて」と同僚のサビーヌ・ドテルネーさん(39)。店内で客にチラシを配って窮状を訴え、会社への抗議を続けている。(清水俊郎)

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