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ビシケク 警官は泥棒の始まり

2011年01月26日

 「ちょっと待て」。突然、肩をつかまれ、振り返ると4、5人の警官が立っていた。昨年末、中央アジア・キルギスの首都ビシケクでのこと。夜9時ごろ、スーパーで夜食を買い、ホテルに戻るところだった。

 「どこへ行く」「パスポートを出して」…。治安の不安定な国で警官の職務質問にあうのは珍しくない。「麻薬は持っていないか」と聞かれたのも、国際的な麻薬密輸ルートになっているこの国では当然だ。ポケットを探られ、靴を脱がされたのも職務熱心の表れと解釈できる。

 麻薬を隠す例もあるのか「財布を出して」と言われ素直に従った。少額しか入れてなかったし、まさかと思ったが返ってきたら100ソム(約180円)札が消えていた。

 「悪かったね。これも仕事だ」。別れ際、警官の1人がこう言った。

 どうやら、この国の警官は「泥棒」も仕事らしい。 (酒井和人)

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