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ネピドー 変革求めた怒り実感

2016年06月08日

 ミャンマー新政権への期待を聞こうと、首都ネピドーにある市場を訪ねた。気温35度を超える気だるさの中、雑貨店を営む40代の夫婦と目が合った。

 こちらの質問が終わらないうちに「座って、座って」と店頭のいすを勧めてくれる。夫婦は話し相手を待っていたかのようにしゃべり始めた。

 「店の家賃が高くて困っている。また貸しだからいけないんだ」と夫。政府や軍の高官、その親類などが市場の営業権を優先的に入手し、高値で貸し、もうけているという。市場を出て自分の店を開こうとしても許可が出ない。妻は「役人は申請しなさいと言うだけで、認められた人はいない。市場のみんなが怒っている」とまくしたてた。

 もう政権が代わった後だからなのか、周囲を気にする様子もない。これだけ不満がたまっていれば、選挙で変革を訴えたアウン・サン・スー・チーさんに支持が集まったのは当たり前だと、あらためて実感した。

 夫婦は「とにかく新政権になってうれしい。暮らしを良くしてくれるはずだから」とも。すぐに不満が解消されるとは思えないが、人々の期待は想像以上に大きい。(大橋洋一郎)

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