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ボストン 郷に従って一体感を

2017年07月16日

 作法というと堅苦しいが、大リーグ観戦は流儀にならうのが楽しむこつだ。

 多少値段が張ってもホットドッグを買う。ファウルボールを捕った客に拍手を送る。通路から離れた席の客が売り子にビールを注文すれば、バケツリレーのように現金を回す。そうした儀式への参加を通して、一体感を味わえる。

 その代表格は7回に流れる「私を野球に連れてって」を歌うこと。見ず知らずの客と一緒に口ずさむと「大リーグの試合を見に来たなあ」と実感できる。

 ボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークでは、8回にその時がやってきた。観客は一斉にニール・ダイヤモンドさんの「スイート・キャロライン」に合わせて「いい時ってのは、そんなによく見えないものさ」と合唱していた。

 ボストン生まれのケネディ元大統領が暗殺された後、悲しみに耐える当時9歳の長女キャロライン・ケネディさんの姿に着想を得て作られた名曲。2013年のマラソン大会を狙った爆弾テロの後もボストン市民を勇気づけたというエピソードを知り、スタジアムの1部になった思いがした。 (北島忠輔)

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