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米ボストン 戸惑う鍵なしホテル

2020年02月18日

 「ようこそ○×ホテルへ!」。米東部ボストンへの出張。インターネットを通じてホテルを予約すると、間もなく電子メールが届いた。ここまでは普通だが、メールには部屋番号と2つの暗証番号が添えられている。「当施設は玄関、部屋ともにキーレスエントリー方式です」

 宿泊料金がニューヨークに勝るとも劣らないのが北東300キロにあるボストン。地元紙によると、繁忙期に1泊300ドル(3万2000円)未満でホテルを探せば、市街地から少なくとも5~10マイル(8~16キロ)離れるとか。予約したホテルは市街地ながら185ドルと手ごろではある。

 出張当日。深夜にホテルに着き、玄関と部屋それぞれの扉に6桁の暗証番号を打ち込み、誰とも言葉すら交わさずにチェックイン。ホテル側には有効な費用削減策なのだろうが、暗証番号の流出、拡散を考えれば部外者が侵入する不安は消えない。

 たまたま出くわした宿泊客の老夫婦に「こういう方式のホテルは一般的ですか」と聞くと、「私たちも初めてよ」と笑っていた。物的な鍵に慣れた身には落ち着かない“鍵なしホテル”だが、客同士の会話を弾ませる面は意外だった。 (赤川肇)

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