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韓国・済州島 目指すは「環境の島」

2017年08月09日

 韓国最大のリゾート地、済州島(チェジュド)は石・風・女性を指して「三多島」と呼ばれる。火山岩に覆われた島を、強い風が吹き抜ける。漁に出た男たちが台風に遭って帰らず、女が多くなった。

 その風を利用して取り組んでいるのが風力発電。島では全電力を2030年までに、風力や太陽光などによる再生可能エネルギーに転換する目標を掲げる。二酸化炭素(CO2)の排出を減らすため電気自動車(EV)の普及にも熱心で、韓国のEVの半分が済州島にある。

 観光の島がなぜ環境なのか。元喜龍(ウォンヒリョン)・済州道知事は「観光客は済州島の美しい自然を求めて来る。観光産業を100年維持していくにはきれいなエネルギーが必要」と話す。微小粒子状物質(PM2・5)からしばし逃れようと島を訪れる都会の人々もいる。不安定性の克服など再生可能エネルギーには課題も多いだろうが、大気汚染が深刻なソウルに住む身として、小さな島の挑戦を応援したくなった。

 ちなみに、済州島には「三無島」という別名もある。泥棒、物乞い、外からの侵入を防ぐ門がないという意味だが、残念なことに今は全部あるらしい。 (境田未緒)

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