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上海 EV開発 猛スピード

2018年04月11日

 上海市内を走る約15万台の電気自動車(EV)から30秒ごとに送られてくる位置情報が大スクリーンに映し出される。車が集中する場所は赤、まばらな場所は黄色で表示される。

 故障などのトラブル情報も逐一入ってくる。ここ「上海国際汽車城」は、EV開発における「中国最大の情報収集センター」(担当者)だ。集めたデータを分析し、政府やメーカーに提供、車の開発やインフラ整備に役立たせるという。

 ガソリン車で日本や欧米のメーカーに太刀打ちできない中国は、EVにかじを切り、一足飛びで世界のトップを目指す。EV普及は文字どおり国策だ。

 広い敷地内では試乗もでき、私も中国国産・比亜迪(BYD)のEVを運転した。地面を滑るように進む車は、乗り心地抜群で、開発に全力を傾ける中国の本気度を実感する。

 担当者は「政府の補助金政策で2014年からEV販売が爆発的に増えた」と急速な普及を自慢した。その一方で、車の安全性や今後確実に増える使用済みバッテリーの再利用については、何の説明もない。足元を見忘れた拡大一辺倒の志向に危うさも感じた。 (浅井正智)

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