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台北 肩書が示す要人の意

2009年10月08日

 以前、年賀状であて名の「様」を忘れ、呼び捨ての形になって先方に大笑いされたことがある。冗談で済む間柄ならよいが、これが国際社会の要人同士となると、一字一句が注目の的になる。

 中国共産党の胡錦濤総書記(国家主席)が、台湾の与党国民党の主席に当選した馬英九総統に祝電を送り、馬総統がお礼の返電をした。党トップとしてのやり取りだが、実質は中台トップ同士だ。

 双方「一つの中国」という立場は共通しているが、馬総統にとっての中国は「中華民国」。ゆえに、総統や国家主席の肩書は間違っても使えない。あて名はそれぞれ「中国国民党中央委員会 馬英九先生(さん)」「中国共産党中央委員会総書記 胡錦濤先生」。

 気になったのは馬総統の返電の日付。98(2009)年とある。98は、中華民国成立の一九一二年を元年とする民国暦。通常「民国98」とするが、あえて「民国」を削除したのは中国への配慮か。 (栗田秀之)

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